競売は、最初に言ったとおり、債権者側からの申立によって裁判所が競売開始決定をするものです。
従って、住宅ローンを滞納し続けると、ある日、裁判所から競売開始決定の通知が送られてきます。
自分の意思や考えとは関係のない所で話が進んでいくのが実態です。
裁判所から執行官や不動産鑑定士が現地の調査にきて、現況を伺うようになります。
その後、物件の現況調査報告書と評価書が作成され、それをもとに売却規準価格が決定されます。
この辺りから、入札期日や改札期日も設定されるので、明け渡しに関する日程等が決定してきます。
さて、ここまで来ると、これらの情報は物件明細書として公開されます。
誰もが閲覧できる状況になりますので、ここから、おかしな人がいきなり自宅に来るようなケースが発生してきます。
この辺りから、自宅周辺にウロウロする人が・・・
以前は、競売になっている物件の明細を裁判所等で入手して、そのまま、新聞折り込み広告を作ってしまうといったケースがありました。
さすがに、個人情報の問題から、このようなケースはなくなってきているようですが、いまだにご近所に声を掛ける人はいるようです。
また、競売は、任意売却より低い金額で落札されるケースがほとんどで、期日までに明け渡さなければならなくなりますが、当然引越し代等は出ません。(居座って引越し代を請求する占有屋もいましたが、現在は法律的な対処が可能です。)
また、落札金額が債務額に満たないため、債務の弁済から見ても、有利と言うわけではありません。
(無担保債権の額が多く残ると言うことです。)
滞納しているのが住宅ローンだけでなければ、法律的な債務整理を検討しなくてはいけません。
しかし、競売の開始決定通知が来たからといって、やけくそになる必要もないのです。
しっかりと、その後の生活再建を考えていかないといけません。